Pocket

150626-1

子どもは最初、真っ白なキャンバスのようなものではないでしょうか。
そこに最初に絵を描いていくのが親の役目です。

今回は子どものキャンバスにありのままの絵を描いて、子どもをストレスに強くしてあげよう、というお話です。

親子の接し方が子どもの世界観の最初の指針となる

子どもは親の態度や言葉がけを通して「自分とはなにか」「人間関係とはなにか」「世界とはなにか」などを最初に学んでいきます
ここで学んだことを手がかりに、友達との関係や、物事の捉え方を少しずつ作っていきます。

例えば・・・

  • 親が無条件に微笑んで抱きしめてくれたら、子どもは無条件に愛される存在だと感じられるでしょう
  • 親が子どもの成功だけを見て褒めたら、子どもは成功したときだけ愛されると感じるでしょう
  • 子どもが失敗して泣いたとき、親が「失敗して悲しかったんだね」と共感したら、子どもは悲しみを感じている自分を認められるでしょう。親が「失敗するお前が悪いんだ」と叱ったら、子どもは自分はダメだと感じるでしょう
  • 子どもが転んで泣いたとき、親が「転んじゃったね。痛かったね」と共感したら、子どもは痛みを感じる自分を認められるでしょう。親が「痛くない、泣くんじゃない」と叱ったら、子どもは痛みという感情を表現してはならないと感じるでしょう
  • 子どもが喧嘩したとき、親が双方の言い分を聴いてあげたら、子どもは意見の伝え方と聴き方を学ぶでしょう。親が喧嘩はいけないと叱るだけだったら、子どもは意見を主張してはいけないことを学ぶでしょう

実際はこれほど単純ではありません。
でも、親の態度と子どもの感じ方が繋がっているのがわかりますよね。

この影響が一生続くとは限りませんし、いつでもやり直せますが、できれば早いうちから良い影響を与えたいものです。

それでは親はどう接すれば良いのでしょうか。

ありのままの気持ちを認めることで自信を育む

親はこうすべきという、全てをひっくるめた正解は残念ながらありません。
ここでは自信を育てるという点で考えてみます。

子どもが自信を持つには「これでいいんだ」と感じる必要があります。
「これでいいんだ」は成功体験だけから得られるわけではありません。

自分が無条件に愛されていることも「これでいいんだ」ですし、転んで泣いてもその感情を認めてもらえれば「これでいいんだ」です。
挑戦する楽しさや過程を認めてもらえれば、結果が出ていなくても「これでいいんだ」ですよね。

つまり自分自身と感情、体験、挑戦の過程などを親に認めてもらうこと。
平たく言うと「ありのままの自分」を認めてもらうこと。
ここから自信が育まれます。

親が認めるとは具体的には下記のようなことです。

  • 条件をつけないで子どもに愛情を示す
  • 子どもを理解しようと努めること
  • 理解したことを子どもに伝え返すこと

子どもの感じていることや子どもの世界を聴き、理解してあげてください。
そして、その理解を言葉にして返してあげてください。

子どもがどう感じているかわからなければ、「◯◯だから〜なのね?」と質問して、確認してみる。
合っていれば、もう一度言葉にして返してあげる。
こうして、親が子どもの感じ方を認めてあげることで、子どもは自分の感じ方を信じられるようになります。

規律を教えたり、評価したり、親の考えを伝えるのはその後です。

自分のことを理解されずにいきなり注意されたら、その注意を受け入れられるでしょうか。
ご自分の体験を思い出してみるとわかりますよね。

まずは認めてあげましょう。

親が子どもを認める様々なメリット

子どもを色々なシーンで認めてあげることには、自信を育む他にも様々なメリットがあります。

  • 子どもの様々な情報がわかる
    子どもが何でも話してくれるようになると、親が見ていない時のその子自身や、周囲の様子がわかります。また、その子の感じ方もわかるようになります。
  • 子どもとの関係が良くなる
    親がどんな話でもしっかり聴いてくれるので、その子がなんでも素直に話してくれるようになります。そんな親の姿勢を学んだ子は、親の気持ちも理解しようとしてくれます。親が話を聴くことで、お互いが素直に話し合える、そんな親子関係につながっていきます。
  • 失敗しても子どもが自信を失わずにすむ
    その子がネガティブな体験をしているとき、本人も苦しんだり、失敗したと感じているものです。親がその気持ちを熱心に聴いてあげることで、その子は「〜だったけど、私はダメじゃない」と思えるでしょう。

ストレスに負けず、自ら成長する子どもへ

メリットの3番目「自信を失わずにすむ」に注目すると、子どもの成長にとって大事な意味があることに気づきます。

成長とはまず挑戦し、試行錯誤する過程で上達し、繰り返して身につけるというプロセスを経ていきます。子どもの頃は「面白そうだから」と好奇心で挑戦し、いろいろなことを学んでいくものです。

ここで「面白そうだから」と始めたことが失敗して痛い目を見た。そのとき、めげそうな気持ちを親に安心させてもらえたら「失敗しても大丈夫」「また挑戦しよう」と思えるでしょう。自信をなくさないでいられたら、どんどん挑戦して、いろいろなものを学んでいけます。

しかし、親に挑戦や失敗を責められたり、泣いて苦しんでいることを否定されたらどうなるでしょう。親に否定されることは避けたくなりますよね。すると、ストレスを感じる挑戦そのものを避けるか、親を避けて挑戦したことを隠すようになるかもしれません。

ありのままの自分を認める接し方を親から学んだ子どもは、親から離れてもひとりで自信を保てるようになります。
この過程で、ストレスに負けないこころが育まれていくのです。
もしひとりでストレスを抱えきれなくても、何でも受け止めてくれる親がいるのですから大丈夫。安心して挑戦し、学び続けられますよね。

わかっているけど、できないとき

理屈はわかるけど、忙しいし、子どもに対してイライラして話を聴く余裕なんてない。
そんなときもありますよね。
それでも大丈夫。

親だって人間です。
完璧な親にはなれませんし、完璧な子育てもありえません。
日々の生活に追われて余裕がないとき、まずは頑張っている自分を自分自身で認めてあげてください
「頑張ってるね」「今日は疲れてるみたいだね」と自分を労うこと。
できれば夫婦で認め合える関係を作れれば最高です。

そして、気持ちの余裕があるときに子どもと向き合って話を聴いてあげましょう。
できるタイミングで愛情を込めて認めてあげれば、子どもには必ず伝わります。

まとめ

  • 子どもは親が自分に接する態度や言葉がけを参考に「自分」「人間関係」「世界」を理解していく
  • ありのままの子どもを認めてあげることが、子どもの自信を育む
  • 具体的には、無条件に子どもに愛情を示し、子どもを理解しようと努め、理解したことを子どもに伝え返してあげる
  • 親に認めてもらうことで、ストレスに強くなり、挑戦を恐れない子どもになる
  • 親として余裕がないとき、まずは頑張っている自分を認めよう

いかがでしたでしょうか。
何かひとつでもこころに残るものがありましたら幸いです。
もしよろしければコメント欄に感想などいただけると嬉しいです。

かしわふれあい相談室では子育てについての悩みも承っております。
気になることがありましたら、ぜひご利用ください。

西たかお
心理カウンセラー/瞑想ファシリテーター/感情ケアプログラム指導者/キャリアコンサルタント
自分がうつになった経験から心理職の道へ。大切な人を亡くした悲しみ、ペットロス、うつ、事故や災害の後のつらい症状、人間関係の悩みなど、さまざまな心の痛みと悩みに対処するカウンセリングを行っています。
ありのままを認めることで、子どもはストレスに強くなる
Pocket

Tagged on:         

2 thoughts on “ありのままを認めることで、子どもはストレスに強くなる

  • 2015年7月13日 at 20:19
    Permalink

    カウンセリング、心理学を勉強している者です。
    たまたま、ローと言う心理学者の事を学びました。
    ローは、キャリア理論の中で、「早期決定論」と言う理論を提唱しました。
    「家庭での子供に対する雰囲気」、「親の態度」、「親の援助」が子供の将来の職業選択に影響を与えるそうです。
    子供の小さい頃に、どう親が関わるかは、大人になってからも影響するんですね。
    おっしゃる通りで、とても良いお話だと思います。

    Reply
    • 2015年7月14日 at 10:51
      Permalink

      心にリボンさん、コメントありがとうございます。心理学を勉強してらっしゃるんですね。
      子育て早期の親の関わり方はとても大事ですね。

      ただ、一方でその関わりが必ずしも将来に決定的に影響するわけでもない、とも考えています。
      子育てを通して親も子も一緒に育つものですし、親の在り方が変われば、年齢に関わらず子どもにも影響を及ぼしますよね。
      つまり、子育ては生涯続く親子の人間関係とも言えるでしょう。

      そう考えると、小さい頃の教育の「成功」「失敗」に焦ったりこだわったりする必要はなく、いつでもやり直せるものとして、おおらかな気持ちで子育てをしていけるのではないかと思います。

      Reply

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です